スイス式に学ぶ日本でケトジェニックダイエットを成功させるための問題点と対応策

■今回は日本でケトジェニックダイエットを成功させるための問題点と対応策をまとめて見ました。

問題点①:11日間のビジネスを始めとした社会生活の犠牲をどう減らせるか

問題点②:ケトジェニックダイエットを「簡単で合理的」に行うためのサポートシステムをどうすればできるか

問題点③:スイスでの費用100万円をどこまで減らせるか

問題点④:その他の問題点

11日間のビジネスを始めとした社会生活の犠牲をどう減らせるか

スイスでダイエットを始めて気づいたのは、日本でやっていた時と比べて一番の違いは、ストレスがなく、気持ちが楽なことであった。それは、日本を出る前に、約2週間日本を留守にする為に、ビジネスやその他の社会生活上の発生しうる問題について、前もって解決したり、解決策を決めてきている事にあると思った。そう言う準備をしてある事がストレスなく、ダイエットに集中できる環境を作り、良い形のダイエットに取り組める事に繋がっていたと思う。

今、日本でダイエットを始める前に色々な準備をして1週間の良いダイエットの環境を作れる人は、かなりいるのではないかと思います。そこで、1週間のダイエットプログラムを作る事にしました。また、日本で、ある程度のダイエットにせっかく成功した人がダイエット中に「ガマン」していたことの反動ですぐに通常食や過食になり、短期間のうちにリバウンドしたりする人を多く見てきました。スイスでは、11日間で5kgの減量をした後の移行食について栄養士さんから説明を受けました。つまり、ダイエットを行うには、やる前の準備からする必要があると言う事です。

各期間に心がけたいこと

準備期 減量期 移行期 安定期
  • ダイエットの目的を決めておく
  • ダイエットの最終目標値を決めておく
  • ストレス管理やスケジュール調整をする
  • ダイエットの流れを知る
  • 体調を整えておく
  • 1週間で結果を出せるよう、ダイエットに集中する
  • 体重や体脂肪など可能な限りすべて測定、記録する
  • 食事や行動はダイエットを優先して選択、決断する
  • 減量期の1日の総摂取カロリーの +200kcal とし、毎日増減をチェック
  • 酵素やビタミンなどの補給を忘れない
  • 減量期の運動量をキープする
  • 糖質の少ないフルーツなら摂取OK
  • 酵素やビタミンなどの補給を忘れない
  • 体重が増えたら、減量期の糖質摂取量とカロリー摂取量に戻す
  • 2kg以上増加しないよう、目標体重の維持に努める

ダイエットに失敗する原因の多くはそれぞれの期にやるべき事が良く出来ていない事に原因がある事に気付くと成功率はかなり高められるのではないか、と思う。

ケトジェニックダイエットを「簡単で合理的」に行うためのサポートシステムをどうすればできるか

ケトジェニックダイエットを成功させるには、摂取カロリーを減らす為のサポートと消費カロリーを増やす為のサポートが必要です。

摂取カロリーを減らすサポート

ケトジェニックダイエットで摂取カロリーを減らすには、炭水化物(糖質)を減らすので、まず、空腹感に対するサポートが必要になります。また、繊維の不足により便秘になったり、ストレスによる自律神経の乱れ等が起きる可能性があるので、ダイエットの成功率を高めるためにサポートが必要です。

空腹感に対する対応としては、単に、水や繊維等による「膨満感」だけで済むものではなく、30回以上、咀嚼する事や、一定時間以上、口の中に食べ物が留まっている事も満腹感には大切な事なのです。普通の食物繊維は30回噛む前に無くなってしまうため、硬い繊維が必要でした。イワベンケイソウ(中国名:紅景天 英名:ロディオラ)が、この目的にピッタリの資質を備えています。イワベンケイソウは、古くは、チベットの修行僧が少ない食事での修行中にかじっていたと言われています。

最近では、NASAの宇宙食にストレスや自律神経の安定の為に使われている事が伝わり、アメリカでロディオラの健康食品が売れているそうです。その他、酵母ペプチドの中に空腹感を和らげる働きをする物がある事も判っています。これらを活用できれば、かなりのサポートが出来る可能性があります。

消費カロリーを増やすサポート

効率の良いカロリー消費のために

スイス式ケトジェニックダイエットは、アンチエイジング技術から生まれました。

エイジング(老化)は、細胞分裂が遅く成る事から始まるので、アンチエイジングは、細胞分裂を早める事が効果に繋がります。判りやすくする為に、皮膚を例にお話をすると、表皮は28日で生まれ変わっていますが、エイジングで50日と周期が長くなると、28日分の潤いが50日になる訳ですから、1日当たりの潤いは、減少するので、表皮の乾燥になりますし、50日生まれ変わらない表皮は、くすみも強くなります。これを28日に近づけるのがアンチエイジング技術です。

神経細胞以外の全ての細胞は生まれ変わりますので、細胞の生まれ変わりを早める事は、アンチエイジングにつながり、大きなエネルギー消費による、脂肪の消費につながります。アンチエイジングは、エネルギーの「確保」から始まります。

スイス式ケトジェニックダイエットで、1日454gの脂肪が減少した事を数字にすると

「 454g × 9kcal = 4,086cal 」で、4,000kcal 以上のカロリーを消費した事になります。その内の約20%(800kcal)位が、運動等の活動代謝で使われ、残り70%位は体温を維持したり、細胞を生まれ変わらせたりする為の基礎代謝に使われている訳です。つまり運動だけに依存した、消費カロリーを増やすのではなく、基礎代謝を高めより多くのカロリー消費をすることに繋がります。

代謝を高める4つの物質「酵素」「補酵素」「ビタミン」「ミネラル」

人体中で必要とするエネルギーを作るものも、使うのも全て化学反応により営まれています。この化学反応には、「酵素」「補酵素」「ビタミン」「ミネラル」の4つの物質が主に関わっており、非常に大切であると言われています。

酵素、補酵素は、体内で合成されますが、その為には、良質な蛋白質(タンパク質)や酵素やその分解物等があると合成されやすいと言われています。効率よく吸収するためには、乳酸菌や納豆菌等による醗酵生産物を熟成等で低分子化した、物質が良いとされています。

また、「ビタミン」「ミネラル」を、自然物から摂取することが体に優しいです。乾燥ビール酵母はビタミンの含有量とバランスが良いです。また人体が必要とするすべてのミネラルは、海藻類をうまく組み合わせることで摂取することができます。しかしながらこれらは体内で合成されない物質です。微量栄養素と言われていて、使われる量は少量ですが、どちらも20種類位必要とされていますので、これらの物質を800kcal以下の食事の中で確保するのは非常に大変です。ダイエットを少しでも簡単に行うには、サプリメントを活用する事が合理的だと思います。
また、海藻の中には、フコキサンチンという、白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変えて燃えやすくする物質があります。熱に弱い物質といわれていますが、生成法を工夫すれば、ダイエットに役立つ可能性が大きいです。

スイスでの費用100万円をどこまで減らせるか

スイスの費用が高いのは、ホテルの滞在費、栄養士、スポーツトレーナー、エステティシャン等の人件費によるものが主であると思われます。

私が、スイスより帰国後の2週間で、5kgのダイエットができた事等を考えると、教育等により、自己管理能力を高める事や、完全自己管理タイプ、スポーツジム活用タイプ、ヨガセンター活用タイプ、エステティックサロン活用タイプ等、自分に適したサポートを選ぶ方法もあるので、費用の縮小は可能であると思う。

将来は、滞在型のケトジェニックダイエット教室等も安い費用でできる可能性があると思う。

その他問題点

ダイエット食を作る上での日本の食材や調理法の中で、ダイエットに向いた情報やダイエット生活をする上で、効果に役立つ小さな情報も提供し、サポートにつなげたいと思う。

まとめ

2回に渡ってスイスのケトジェニックダイエットのご紹介から日本でのケトジェニックダイエット普及のための問題点を掲載してきました。

日本でケトジェニックダイエットを行う事についてスイスでの経験から、約2年、上記のような情報収集、分析、試作、モニター試験、再度のスイス体験等を経て。

ケトジェニックダイエットは、効果が1:4と圧倒的な差があるので、社会生活の犠牲を減らすために、多少効果を犠牲にしても、十分効果があると判断し、本格的研究を始める。